酒場で教わった道を進んで行くと 後ろから大型のトラクターがきました
兄の家へ行く最後の道を聞き 大型トラクターに先導され後ろからついていきます
横を入ったところだと合図され 細い農道へ入っていきました
ついに兄の家へ辿り着きます
すでに家を出てから350マイル(約563キロ)6週間の道のりでした
ゆっくりと芝刈機から降り
たどってきた道のりと 人との出会を思い出して深く息を吸い込みました
家の前で兄の名前を呼びましたが しばらく応答がありません...
待っていると そこには紛れもなく年老いた兄の姿でした
脳卒中の後遺症で歩行器に頼って歩く兄の姿に
老人は涙をじっとこらえました そして再会した二人は家のデッキのベンチに腰かけ
話す言葉も少なく 顔を見合わせました
そして夜が更け 兄弟よりそって星空を見上げていました
ずーと昔に兄と見た星空は 今も同じに映っていました。
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